大切な人を支えるためのブログ

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傾聴・同意だけのカウンセラーが役に立たない理由

みなさん、こんばんは。

今回は、カウンセリングや相談支援において、支援者に必要なスキルは何か、考えてみたいと思います。

【傾聴・同意だけではダメ】

支援者に必要なスキルとして、よく挙げられるのは傾聴・同意です。

傾聴・同意とは「相談者の発言した内容を否定するのではなく、その思い、考え、希望等を尊重して受け止めましょう」
といった、カウンセリングや相談支援の基礎スキルです。

なぜ傾聴・同意が必要なのか?
もし、相談者が悩みや不安を相談しても、支援者が否定的な言葉をかけてしまったら、相談者はどう思うでしょうか。

少なくとも、プラスに向かうことはないと思います。
そのような事態を回避するためにも、傾聴・同意は支援者にとって必須スキルだと言えるでしょう。

しかし、傾聴・同意のスキルがあれば、カウンセリングや相談支援が全て上手くいくのか?
私は、答えはノーだと思います。

傾聴・同意は、相談者との関係を築いたり、アセスメントをする上で役立つスキルです。
しかし、傾聴・同意だけでは、相談者の抱える問題を解決するための支援はできないでしょう。

もちろん、相談者が「ただ悩みを聞いてほしい」といった場合では、傾聴・同意だけで良いかと思います。

しかし、相談者が「どうしたらいいか分からない」「助けが欲しい」「アドバイスが欲しい」といった希望をこめて相談しているのであれば、問題解決能力が必要になると思います。

【問題解決能力とは何か】

「どうしたらいいか分からない」と悩んでいる相談者の背景には、劣悪な家庭環境、拗れた人間関係、思考の癖など、様々な複雑な要因が絡んでいます。

その複雑な要因を冷静に整理して、状況に合った改善に向けた提案をすることが、問題解決能力です。

しかし、それは簡単なことではないです。

重い問題を抱えている相談者から、ヘビーな相談をされて、どう答えて良いか分からなかったり、混乱してしまう経験のある支援者は多いと思います。

それは、支援者側の知識が不足していることが原因で起こるのです。

上にも書きましたが、問題の背景には劣悪な家庭環境や、拗れた人間関係、本人の思考の癖など、複雑な要因が絡んでいます。
まずは、それら要因を理解するための知識が必要なのです。

【問題解決能力を身につけるには】

知識を得るためには、様々な問題を抱える相談者の支援をしていく中で、経験を積むしかないと思います。

相談者がヘビーな問題を抱えていると「大変そうだ...」と後退りする支援者は多いのではないでしょうか。

しかし、熱意を持って積極的に支援していくことで、支援者は経験と知識を身につけていけるのです。
その中で支援者の専門性が高まり、問題解決能力が身につくのです。

【最後に】

消極的だったり、やる気のない支援者は成長しないでしょう。
問題解決能力のない支援者は、どこか冷めているような印象を受けます。

相談者への支援の質を上げるためにも、日々熱意のある支援を行うことが大切だと、私は思います。

障害者の就労支援機関で働く職員に、伝えたいことがあります

みなさん、こんにちは。
むーむと申します。
 
私は現在、精神疾患発達障害、知的障害、身体障害、難病を持つ方々と、
そのご家族の相談支援や、就労支援の仕事をしています。
 
仕事をする中で、就労移行支援事業所、就労継続支援A型・B型事業所、障害者就業・生活支援センター、ハローワークなど、様々な就労支援機関と関わることがあります。
 
そこで今回は「こうすれば、もっと良い就労支援ができるだろうな」と各機関に対して思うことを、投稿させていただきます。
 
ただ、就労支援機関の職員は、働きたい障害者の方々や、障害者を雇いたい企業を熱心にサポートされていると思います。
そのため、障害を持つ方々が安心して働ける社会を実現するためには、必要不可欠な機関だと考えております。

今回の投稿は、就労支援機関やその職員を批判するためではなく、飽くまで一つの提言として載せます。

 【多くの職員は、一般企業の雇用状況・情報を把握していない】 

就労支援機関である、就労継続支援A型事業所やB型事業所は、障害を持つ方々に、一般企業への就職に向けて、生産活動の場を提供する機関です。
具体的には、週5日程度の軽作業や清掃作業等を通して、働くための生活習慣や自信を身に付けてもらい、一般企業へのステップアップを目指すための支援をしています。
 
ただ、A型・B型事業所の多くの職員は、一般企業にはどういった仕事があるのか、一般企業が障害を持つ方々に求めているものは何か、一般企業で働く障害者社員はどのような働き方をしているのかなど、
ステップアップ先である一般企業の雇用状況・情報を知らないように見受けられます。

そのため、A型・B型事業所で働く、障害をお持ちの方が一般企業にステップアップしようと思っても、
職員が本人と一緒に求人を探すことができない、本人の適職や職場で求めた方が良い配慮事項等のアドバイスができない、履歴書や職務経歴書などの応募書類を一緒に作れない、といったケースが多いです。

「就職活動の支援はしておらず、利用者の方々にはご自身でやってもらっています」といった事業所が多いのではないでしょうか。
 
また、就労移行支援事業所やハローワークの職員も同様に、一般企業の実際の雇用状況・情報を知らないまま、支援をしている人が多いように見受けられます。
 
就労移行支援事業所は、一般企業で働けるように訓練をする機関です。
一般企業の雇用状況・情報を知っている方が、良質な訓練を実施したり、ステップアップに繋げる支援ができるのではないでしょうか。
 
ハローワークでは、障害を持った方々に求人を紹介します。
求人に書いてある文面だけではなく、実際の企業の雇用状況・情報を知っている方が、本人の障害特性や適職、希望とのマッチングが上手くいくのではないでしょうか。

 【雇用状況・情報を知るためには】

では逆に、一般企業の雇用状況・情報に詳しい人は、どんな人達でしょうか。

それは、職場定着支援の経験が豊富な職員でしょう。
この人達は、実際に一般企業で働く人たちや、様々な企業の支援しますので、知識や情報が身に付いています。

できることなら、どこの就労支援機関でも、職場定着支援の経験がある職員を積極的に配置した方が良いと思います。
 
また、就労支援機関の職員が一般企業で見学したり、交流する機会を増やすのも良いかと思います。

今でも、就労支援機関と一般企業が交流するシンポジウム等が開催されていますが、そこではほんの1〜2社の、一部の特例子会社や障害者雇用に慣れた企業しか招待されていません。

もっと多くの、様々な企業を見学したり、交流できる機会は増やすべきだと思います。

【最後に】

色々と書きましたが、結局は就労支援機関の職員が、世の中の雇用状況・情報を学ぶ気持ちを持つことが、一番大切だと思います。

学ぶことで、就労支援の専門性を高めることになり、障害を持った方々への支援の質が向上することになりますから。

元カノがメンヘラになってから回復した話


みなさん、はじめまして。

むーむと申します。


今回は、僕が大学生~社会人になるまで約6年間付き合っていた、元カノとのエピソードを投稿します。


【彼女と出会ってから付き合うまで】

僕が彼女と出会ったのは、僕が大学2年生時の春でした。

当時、僕は部活動に所属しており、大学構内で新入生の勧誘をしていました。

ある日、僕の目の前から人一倍可愛い女の子が歩いてきたので「声をかけるしかない!」と思い、勧誘をしました。

実際に話しかけてみると、見た目だけではなく話し方もかわいらしくて、上品で丁寧な言葉遣いをしていたので、僕は初対面にも関わらず彼女に惹かれてしまいました。


僕の強引な勧誘もあってか、入部してもらえることになりました。

入部後、僕は彼女が気になって仕方がなかったので、何度も食事やデートに誘いました。

デートを重ねてお互いに打ち解け合ってきたある日、イタリア料理店で食事をしている時に、彼女から突然「先輩、これを見て下さい...」との話があり、左腕前腕にびっしりと付いた切り傷の跡を見せられました。

その時の僕は、リストカットアームカットの跡を見るのは初めてでしたし、いわゆる病んでいる女の子とは出会ったことがなかったので、心の中で動揺しました。

ただ、彼女から「高校時代、不安になると切っていたんです」との話があり、僕は「この子を守りたいな」と心から思い、交際を始めました。


【彼女がメンヘラ化する】

交際を始めてからしばらくは順調で、彼女は精神的に不調になることはなく、お互い楽しく幸せに過ごしていました。


しかし、彼女が大学2年生になる頃、彼女に段々と不安の症状が出てくるようになりました。

症状の内容は、彼女の頭の中が嫌な気持ちや不安な思いがどんどん浮かび上がって一杯になってしまい、眠れない、体が動かない、過呼吸になるといったものでした。

また、辛くて仕方ない時には、腕を切ることで気持ちを落ち着かせるようになりました。

このような状態なので、朝起きて大学に行くことが難しくなっていきましたが、彼女は「大学に行かなきゃ」と言って腕を切ることで辛い気持ちを落ち着かせて、何とか通学しようとするようになりました。

その頃の僕は、毎朝彼女の家まで迎えに行ったり、精神科への通院や大学のカウンセリングに同行したりと、彼女に寄り添う形で支えるようにしていましたが、回復はしませんでした。


彼女が大学2年生の後期~3年生になる頃は、症状の重さはピークに達していました。

彼女は辛い気持ちや不安を消すために、大量の飲酒や、オーバードーズをすることが毎日のようにありました。

一番酷い時は、自宅で首吊り自殺を図りましたが、吊った時に紐が切れたので最悪な事態は免れました。


【休学と入院をして、回復していく】

彼女から「もう、全てが疲れた」との話があったので、大学を休学し、精神科病院に任意入院して、心を休めることにしました。

退院後は「大学に行かなくて良いんだ」という安心感もあってか、精神的に落ち着きを取り戻して、不安で腕を切る回数は減っていきました。

彼女は大学3年生後期~大学4年生前期までの期間、休学をしていましたが、復学は難しいと判断して、退学することになりました。


退学後、彼女は数か月間ニートの状態になっていましたが、少しずつ元気を取り戻していきました。

ある日、彼女が「この会社に応募しようと思う」と求人を持ってきたので、そこに応募することになりました。

その求人は、勤務地が彼女の自宅から遠くて、しかも週5日フルタイム勤務だったので、ハードルが高いと思いましたが、彼女の興味のある業界・職種でした。

応募したところ、無事に採用されて勤め始めました。

仕事は激務でしたが、彼女にとって適職だったのか、成果を出してみるみる内にキャリアアップしていきました。

働き始めてから、学生時代のような精神的な不調はほとんどなくなりましたが、この頃から僕と彼女の間で関係がうまくいかなくなり、約6年間の交際からお別れをすることになりました。


【現在】

別れてから現在に至るまで、数年経っていますが、彼女は元気に過ごしています。

今の彼女と僕は、友達として連絡をしたり、たまに食事をして交流を続けています。


そして僕は今、この6年間の経験を活かすために、精神疾患発達障害のある方や家族の相談に乗ったり、就労を支援する仕事に就いています。